知らない事のリスクの大きさ

私はPrivate Training MA IIIの代表として仕事をしながらも、ある訪問看護ステーションからの依頼を受けて、現在も理学療法士として訪問リハビリを行っている日があります。

介護保険・医療保険の現場にいると、超高齢化社会になる日本では介護認定をどんどん下げようとしているのではないかと感じてしまう事が多くあります。

 

と言うことは、要支援・要介護認定が受けられなかった高齢者の方々も、今後一般のスポーツジムやパーソナルトレーニングジム及びプライベートトレーニングジムに流れてくる可能性が大きくあると思います。

要支援認定・要介護認定が受けられなかったからと言って、必ずしも皆さん健康で体になんの問題もない』と言うわけではありません。きっと何かしらの既往歴や疾患、問題点がある事でしょう。

もしこの様な方々を対応する事になったら、皆さん自信をもって対応できますか?

『大丈夫!』と思った方、いろいろな病気・疾患に対する知識を持ったうえでの答えでしょうか?

もしいろいろな病気・疾患に対する知識を持ったうえでの答えであれば安心です!

しかしそうではなく、今までの経験のみで『大丈夫』と思っていたら、それは非常に怖い事だと私は思います。

何故なら、私たちのアプローチ次第では、その病気・疾患をさらに悪化させる可能性があるからです。

 

国家資格である理学療法士はその仕事上、いろいろな病気・疾患に対する知識が非常に多くあります。

私は、今後一般のジムでも増えると思われる高齢者(病気や疾患を持った方々)に適切に対応できるように、トレーナーさん向けの勉強会をたまに実施しています。

 

3回目となる今回の内容は『変形性膝関節症』です。

ここでは変形性膝関節症の概要のみではなく、膝関節の構造とその特殊な動き、そしてもし徒手でアプローチをする必要があった際のハンドリング(持ち方・動かし方)を教えました。

 

この講義後、皆さん『今までは知らなかったから何も怖くなくやっていたけど、知ってしまうと今まですごく危ない事をしていたとわかった』と言ってくださります。

そうなんです!

理学療法士からすると『病気・疾患に対する知識がない状態で人を触る事ほど怖いものはありません!』

でも知識を得ると、やっちゃいけない事や注意点がわかるため、リスクを理解したうえでお互い安全にアプローチする事ができるようになります。

 

トレーナーとして働く理学療法士は非常に少ないので、私は理学療法士が持っている知識が一般のトレーナーさん達に広まると、今後の日本の健康寿命は更に延びるのではないかと思っています。

 

今後も依頼があれば、トレーナーさんに向けた勉強会をたま~に実施します。